東京ハードボイルド生活

映画・演劇・ドラマ・本など、日常生活で触れたものを紹介していきます。

小松台東「てげ最悪な男へ」

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毎回、無骨な男くさい作品を見せてくれる小松台東。今回も期待通り、濃密な空気を満喫。

物語は前半と後半の2部構成になっており、俳優は同じ役を演じる人もいれば、全く別人を演じる人もいる。同じ役者が演じている2人の人物に関係性はあるような、ないような。その前半後半での俳優の演じ分けがこれまたお見事。同じ人物である場合でも、年月の経過を感じさせて「ああ、こんなふうになっちゃったのね」とニンマリしてしまいました。

主役の小園さん、内に秘めた沸々とした感情を常に感じる。瓜生さん、粘着質ないやらしさの塩梅がちょうどよく、後半を見た上で前半をまた見てみたいと思わせる。今村さん、コメディリリーフのような役回りで出番が少なかったのが残念。松本さん、いつものコワモテで引っ搔き回す役どころ、身近には絶対いてほしくない。青野さん、台本の構成上、人物の一部分しか見せてもらえないけど、どんな人かとても気になる。荻野さんはさすがの貫禄と凄み。

いろいろ頭の中で想像しながら楽しむことができるので、2回目、3回目と観ると、また違った解釈もできて面白そう。でもそんなに観るお金はないのよね。緊急事態宣言中で半分しかお客さんが入れないのが本当に残念。